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COPと熱融着できるZelas™! マイクロ流路での使い方を徹底解説

COP樹脂は、低吸着・高透明性・高ガスバリア性といった優れた特性から、近年、医薬・診断分野での広く用いられています。一方で「熱融着しにくい」「他材料とくっつかない」という接合方法や他材料との組み合わせに制限があり、製品開発のネックとなる場合があります。そこで、三菱ケミカルの Zelas™ と組み合わせて使用することで、その課題を解決することができます。本記事では、COPの基本から、輸液バッグ・ポート・マイクロ流路等におけるZelas™とCOPの具体的な使い方まで、わかりやすく解説します。

COPの特徴

環状ポリオレフィンとその特徴

COP(Cyclic Olefin Polymer/環状ポリオレフィン)は、環状オレフィンモノマーを主成分とした非晶性樹脂で、以下のような特長から医薬・診断用途で評価され、医薬品の品質や安定性を向上させる「高機能プラスチック」として、ますます重要なポジションを占めています。

• 高透明性

ガラスのような透明性を持ち、内容物の視認性が高い。

• 低吸着性

タンパク質・ペプチド・抗体医薬などの吸着が少なく、薬液濃度の低下を抑制できる。

• 優れた寸法安定性・剛性

Tg(ガラス転移温度)が高く、変形が少ないため、精密形状やマイクロ構造に適する。

• 良好な薬品耐性

多くの医薬品・溶媒に対して安定で、ガラス容器の代替候補としても注目されている。

• ガスバリア性

汎用ポリオレフィン(PP、PE)と比較しガスバリア性が高く、薬液の蒸散や変質を抑制できる。

COPが活躍する用途

COPが広く採用されている代表的な用途は、次の3分野です。

1)バイアル瓶・プレフィルドシリンジ

破損リスク低減・微粒子発生抑制・溶出物低減を狙ったガラス代替として、特にバイオ医薬品や高価値薬剤において、内容物保護と取扱い性を両立できる容器材料として評価されています。

2)輸液バッグ最内層

有効成分の吸着を抑えるため、最内層のみCOPとし、外層にはPPやPEなどを組み合わせた「低吸着バッグ」「高機能輸液バッグ」として、抗がん剤・高価薬剤・栄養輸液などでの採用が期待されています。

3)マイクロ流体チップ

高透明性と寸法安定性を活かし、マイクロ流路基板材料として広く用いられています。分析・診断チップ、POCTデバイス、細胞・血液解析チップなどで、光学測定性と微細加工性に優れた素材として選択されています。

Zelas™CPの開発背景

そんな優れたCOPですが、加工面、特に熱融着性に関して現場で避けて通れない悩みの種となっている、との声が市場から寄せられています。

1) COP同士の熱融着が難しい
Tg以下の温度ではほとんど接合せず、Tg以上まで加熱しても条件によっては十分な接合強度が得られにくい場合がある。
2) COPと異種材料(PP、PCなど)との熱融着が難しい
表面自由エネルギーの差が大きく、界面での密着性が得られにくいことがある。
そのため、従来は以下のようなプロセス対応がとられてきました。
 o プラズマ処理・コロナ処理などの表面改質
 o 専用接着剤の塗布によるラミネート・貼り合わせ
しかしながらこれらの処理は工程を複雑化するだけでなく、表面改質プロセスでは設備投資・工程管理コストの増大、溶剤系接着剤を用いる場合は、残留溶剤や溶出物への懸念もつきまといます。特に医薬・診断用途では安全性要求が高いため、接着剤をできるだけ使いたくないというニーズも強く、 “熱融着でシンプルにくっつけたい”という市場要望が存在していました。

Zelas™と組み合わせれば解決!

そんな市場要望を受けて開発してきたのが、三菱ケミカルの Zelas™ です。お使いのCOPはそのまま、接着層や相手材としてZelas™を選択することで、多層押出成形や熱融着のみで強固な接合が可能になります。
代表的な使い方は以下の3つですが、本ページでは、3.のマイクロ流路をご紹介します。

  1. 輸液バッグ中間層  
  2. 輸液バッグポート材 
3.マイクロ流路の蓋材 

マイクロ流路での使い方

この用途では、COP基板への蓋材の熱融着が大きなテーマです。従来COP同士のシールでは、温度条件のマージンが狭い、流路が潰れやすい、完全に融着させるのが難しいといった声がありました。

マイクロ流路の蓋材にZelas™CPを使用するメリット

• 比較的低温条件下でもCOP製マイクロ流路と強固に熱融着可能 (CP211同士であれば60℃~融着可能)

• 流路形状を維持しつつ、リークの少ないチップが実現可能

• Zelas™ CPは透明性が高く、光学検出・観察にも好適

• プラズマ処理・コロナ処理などの表面改質プロセスや接着剤の塗布が不要

特にマイクロ流路の量産化を見据えた場合、「COP基板 + Zelas™ CP蓋」という組み合わせは、工程短縮・コストダウンを可能とします。

COPでのお困りごとがあれば

COPは、医薬・診断デバイスの高機能化を支えるキーマテリアルである一方、その熱融着の難しさが量産設計・プロセス設計における大きなボトルネックになりがちです。三菱ケミカルのZelas™は、COPと組み合わせることで多層押出成形や熱融着のみで強固な接合を実現できるソリューションをご提供できます。「COP同士やCOPとPP、PEの接着で困っている」「低吸着バッグ・マイクロ流路にCOPを使いたいが、シール設計に不安がある」といった課題があれば、ぜひZelas™の活用をご検討ください。COPのポテンシャルを最大限に引き出す「COP × Zelas™」という新たな組み合わせで、次世代の医薬・診断デバイス開発を加速させませんか?

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